もう20年以上も前の出来事。

犬ぞりのトレーニングに若い犬を2頭混ぜて8頭位で走っていた。
2頭のうちの1頭はGatorゲータ―でまじめな働きもの。
もう1頭はKiryキリでスピードとパワーを兼ね備えた期待の星。
互いを強く意識しながらの走りだった。
案の定、スタートから2Kmも行かないうちにちょっとだけよそ見をしたKiryにGatorがちょっかいを出す。
ケンカを売られたと思ったKiriが応戦する。
互いに負けん気が強く、両手を挙げてフルファイトになってしまった。
他の犬たちは知らんぷり。
慌てた、サポートのスタッフ君が止めに入った時に、誤ってKiryが彼の腕に噛みついてしまった。

その時、事件が起こった。
それまで若い犬同士のファイトを我関せずという態度を決めていた犬たちが、突然Kiriに襲いかかった。
急いで駆け付けてKiryを救出した時に、彼の体にはまだ数等の犬たちがぶら下がっていた。

結局、スタッフ君もKiryも大きな怪我はなく、無事にトレーニングを終えることができた。

明日は岩手県八幡平で犬ぞりレース。



けれど、この出来事は僕が「犬の人間に対する意識」を垣間見た、初めての経験だった。
本気で、犬という動物を知りたいと考えるきっかけとなった。

これ、かつてヒットした佐々木倫子著 「動物のお医者さん」 にも登場したほんとの話。

Kiryはその後スーパーウィールドッグとして稚内や札幌のレースで何度も優勝を飾った。
もちろん、二度とつまらないケンカをすることもなかった。

by dogtownfactory | 2012-01-27 17:19 | dog sports